アトリエときデザイン研究所
〒879-5102 大分県 由布市 湯布院町川上 2666-1
営業時間:10時〜17時 定休日:木曜日
TEL/FAX 0977-84-5171  TEL 080-9108-5387
メール:yufuintoki@gmail.com



Story

アトリエときデザイン研究所 代表

 時松 辰夫

  

       (木地師・クラフトデザイナー)

  

 1980年 大分県日田産業工芸試験所研究課 デザイン室
     主任研究員 退官


 1980年 東北農山村の副業研究のため仙台市に移住
     東北工業大学工業意匠学科客員研究員となる。

 長年、樹の活用に取り組んでいると、これまでうつわにならない樹はなかったことで樹権(じゅけん)は平等であると思えてなりません。『樹は平等、うつわにならない樹はない』と思う気持ちを座右の銘としております。
 四季の生活の知恵や暮らしの作法と誠実に向き合うことで、ものづくりの技は育まれ、高まり、美しい品格のある生活用具が作れるようになります。


 工芸におけるクラフトというジャンルの楽しい技術を人に提供できるようになりたいと思ったのは20代のころからです。40代で大分県日田産業工芸試験所を退官し、手仕事の宝庫といわれた東北の仙台に移住しました。移住してすぐに、東北工業大学の第3生産技術(コミュニティ生産技術)研究室の研究員として、工業意匠科学科長(当時)で工業デザイナーの秋岡芳夫氏(故人)指導のもと、岩手県大野村(現 洋野町大野)、および北海道置戸町にて、工芸を通したまちづくりに深くかかわりました。その経験から、技術は生活のためのものであり、生活を豊かにできなければ何の意味もないと考え、「用の美」を求めて使用試験を重ね、改良を重ね、現在の商品のデザインになっています。
 そして同時に、木工芸を通して手仕事の復権と、地域の再生を実践的に行うことを学び、自身の生活の信条として各地域に木工芸の指導を続けております。


開設当初の研究所

 アトリエときは平成3年に湯布院町内に開設し、工房と展示室(店舗)を併設した研究所で、後進の指導にあたっています。展示室には自身の作品と指導にあたった地域の塾生達の秀作が集まっています。
 開設にあたっては、建築は東北工業大学第3生産技術研究室の設計、木材は北海道の帯広百記念館の作間勝彦氏と、から松の株式会社サトウなど多くの方々のご協力をいただいたおかげで実現しました。
 開設当時は山土を埋めた土地で植物も何も生えていませんでしたが、200本の苗木を手植えし、生活の生ゴミを20年間与え続けて、また鳥や風が運んだ種 が成長し、今では建物より高くこんもりとした小さな森に育っています。秋になると紅葉が一斉に落ち、枯れ葉は腐葉土として木々の栄養になり、四季を通じて 様々な小さな生き物を育む豊かな環境となりました。
 湯布院ではスタッフ一同および県外からの研修生とともに、日々研鑽を積み、そして観光地湯布院のまちづくりに参画しながら木の生活用具を製作、販売しております。
 湯布院にお越しの際には是非、足を伸ばしてアトリエときまでお立ち寄りください。

  時松 辰夫  


木工芸指導地域

(※指導開始順)(※指導当時の市町村名)

岩手県大野村、沖縄県石垣市、宮城県津山町、北海道置戸町、宮城県鶯沢町、北海道帯広市、秋田県大館市、秋田県能代市、宮城県白石市、島根県匹見町、東京都奥多摩町、宮城県唐桑町、熊本県各町村、大分県大山町、大分県中津江村、長野県飯田市、茨城県大洋村、静岡県伊豆市、山形県眞室川町、高知県四万十町、山形県上山市、山形県温海町、宮城県仙台市、長崎県新上五島町、沖縄県国頭村

講師歴

東北工業大学非常勤講師(1981年〜2012年)
宮城学院女子大学非常勤講師(1983年〜2011年)
東北大学非常勤講師(1984年〜2000年)

受賞歴

第12回 国井喜太郎産業工芸賞受賞(1984年)
第36回 九州クラフトデザイン展グランプリ受賞(1998年)
第15回 岩手農民文化賞受賞(2005 年)
第47回 日本クラフト大賞・経済産業大臣賞受賞(2008年)

著書

『山村クラフトのすすめ 〜地域資源を生かすデザイン〜』

 著 / 時松辰夫
 出版 / 社団法人 全国林業改良普及協会


パンフレット

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展示パネル

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